- 薬を飲ませるのに苦戦してしまう…
- 嫌がって吐き出してしまう…
こんなお悩みをお持ちのパパママは多いのではないでしょうか?
この記事を読むと【子供の風邪薬の飲ませ方の工夫】について理解することができます。
子どもを看る上での知識を発信しております。

この記事を読んでほしい方
- 子どもが薬を飲まなくて困っている方
- 薬の飲ませ方の工夫を知りたい方
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子供はなんで風邪薬を嫌がるの?
乳幼児期は、何も考えずに飲んでくれる場合が多いです。
小児科病棟でもスポイトや乳首を使って上手に飲める子もたくさんいます。
薬を飲ませるのが難しくなるのは、1~2歳です。
記憶力もしっかりしてきて、無理やり飲ませると2歳を超えても薬を嫌がる子供になる場合があります。
またアイスクリームやヨーグルトなどに混ぜて誤魔化していてもそれを見抜いて嫌がる子もいます。
薬を嫌がる理由は…
- まずいから(苦くなくても、フルーツ味を嫌う、酸味を嫌うなど子ども個々に独特です)
- 強制的に飲ませようとする親の姿勢に反抗してしまう
- 身体がきついから
- 飲む事の理由を理解できないから
- 食後でお腹がいっぱいだから
このような理由が混ざって嫌がることが多いです。
子供の風邪薬の飲ませ方は工夫次第!
それぞれの家庭で子供に風邪薬を飲ませるための工夫をされていると思います。
「この方法なら絶対に飲める!」という正解は、正直にお答えするとありません。
子供にあった飲み方があれば一番だと思います。
子供によく出される風邪薬
子供に処方される薬は、
- シロップ
- 粉末(顆粒・細粒・ドライシロップ)
- 錠剤
- 座薬
などがありますね。
子供によって飲みやすさは変わります。
そのためそれぞれで工夫をしていく必要があります。
シロップの飲ませ方
シロップの使用方法は、以下の通りです。
- 容器を軽く振り、中身を均一に混ぜる。
- 1回分の量をカップかスポイトで量る
- 量ったお薬を全て飲ませる。
薬が残っているようであれば、少量の水を入れて全て飲ませる。 - 飲ませたあとは、冷蔵庫に保管!
シロップは甘味が強いものが多いです。
お薬を飲んだあとは、水などを飲ませるようにしましょう。

シロップを飲ませるときの工夫
子供によっては、シロップを嫌がる子もいます。
シロップを嫌がる子は、
“口の中に貯めて吐き出す”ことが多く飲ませられない、ベタベタになる…
ということが起こってしまいます。
こうなるとイライラしてしまいますよね。
シロップを飲ませる工夫としては、お茶やジュースなどの飲み物に混ぜる方法があります。
ただし以下の点に注意しましょう!
- 1回分ずつ混ぜるようにする。作り置きをしない。
- たくさんの量に混ぜない。混ぜる量は極力少なくする。
- 炭酸飲料やスポーツドリンクには混ぜない。
ジュースに混ぜてしまうとコーティングが剥がれて苦味を感じやすくなってしまう可能性があります。
シロップの注意点
シロップは、糖分が入っているため細菌に汚染されやすいです。
汚染を防ぐために次のことを守りましょう。
- 容器の口の部分は直接手で触らない
- 飲み残したものを取っておかない(使用期限を守る)
粉末の飲ませ方
粉薬の飲ませ方は、以下の通りです。
- 粉薬に水を少量(5~20ml程度)加えて溶かし、飲ませる。
そのあとはお薬が口の中に残らないように、飲み物を飲ませます。 - 1回分のお薬をごく少量の水で溶き、スプーンで子供の口のやや奥にお薬を入れる。
そのあとにお薬が口の中に残らないように、飲み物を飲ませる。
子供の場合は、味やざらつきを嫌がってしまい、飲めないことがあります。

乳児におすすめの工夫
- 粉末を水に溶いたものをスポイトや乳首を使って飲ませる
- 少量の水に練って、口の中に練りつける
上顎や頬粘膜に塗るようにします。
舌の上に塗ると苦味を感じてしまうので避けましょう。
幼児におすすめの工夫
次のようなものを使って、お薬のにおいや味を感じにくくすることができます。
- オブラート
口の中でくっつきやすいため、オブラートの外側を水で濡らしてとろみを出しましょう。
- 服薬補助ゼリー:おくすり飲めたね 等
ゼリーにお薬を混ぜるのではなく、ゼリーの上に薬をおき、ゼリーで挟む方法にしましょう。
お水で飲めない場合は、以下の方法もおすすめです。
- 好きな食べ物に混ぜる
粉薬に好きん食べ物を少量加えて食べさせる。
そのあとはお薬が口の中に残らないように飲み物を飲ませます。
混ぜるとお薬が飲みやすくなるもの
味や香りが強いものは、お薬の味を感じさせることなく飲ませることができます。
- ヨーグルト
- アイスクリーム
- プリン
- チョコレートクリーム
- コンデンスミルク
お薬によっては混ぜると苦味が増すものや効果が弱くなるものもあります。
お薬との飲み合わせについては、薬剤師さんに相談しましょう!
特に難しい“抗菌薬”

最も飲ませにくいものは、アジスロマイシンやクラリスロマイシンなどです。
これらのお薬を飲ませる場合は、ハーゲンダッツ(バニラ・チョコ)がおすすめです。
ハーゲンダッツは、濃いめの味でコクがあるため薬が入っているのかわかりません。
またチョコレートアイスがおすすめの理由は、
- 乳製品は口腔内粘膜に膜を作るため苦味を感じにくい
- チョコ自体の後味に苦味が含まれるため薬の苦味を隠しやすい
これらの理由で濃厚な乳脂肪分と強いカカオ感があるものが望ましいとされます。
そのためちょっとお値段が張りますが…高級アイスの方がおすすめです。

お薬に混ぜるときの注意点
ミルクやご飯はには、混ぜてはいけません。
お薬を混ぜることで味が変わり、ミルク嫌い・ごはん嫌いになる恐れがあります。
1歳未満の乳児には、はちみつを使用することもやめましょう。
乳児ボツリヌス症を発症する危険性があります。
錠剤の飲ませ方
錠剤は、小学生くらいから飲ませることができます。
錠剤を飲めるようになる年齢は個人差があります。
- 誤嚥することを防ぐため、子供の上体を起こす。
- 錠剤が口の中でくっつかないように口の中を湿らせる。
- 舌の奥の方におき、水をすぐに飲む。
- 飲んだあとは、口の中に薬が残っていないか確認する。
錠剤の大きさによっっても異なるため、ゆっくりチャレンジしていきましょう。
錠剤を飲めない場合の工夫
- 食べ物を飲み込む直前に錠剤を口に入れて、一緒に飲み込む
- ゼリーやプリンなど柔らかいものと一緒に飲み込む
ゼリーやプリンを使用するときは、錠剤を挟み込むような形を取ると良いです。
服薬ゼリーも錠剤にも使用できます。
座薬の使い方
座薬の使い方は、以下の通りです。
- 座薬を入れる前にきれいに手を洗う
- 先の尖った方から肛門に入れ、しっかりと押し込む
- 入れたあと、しばらく肛門を抑えて座薬が出てこないことを確認する
- 座薬は体温で溶けるため、冷蔵庫など涼しいところに保管する
座薬を入れるとき、座薬の先を水で濡らすかベビーオイルやプロペトなどをつけると滑りやすくなります。
座薬は冷蔵庫で保管しますが、すぐに使用せずに室温に戻して使いましょう。
座薬を使用する注意点
座薬が柔らかくなりすぎた場合
溶けてしまった座薬は、冷蔵庫に入れておくと固まります。
固めた座薬は、1回に1個の指示であればそのまま使うことができます。
1回に1/2個や2/3個使うときは、お薬の成分が偏ってしまうため使えません。
2種類の座薬を使用する場合
座薬を入れるタイミングによって、薬の効果が変化することもあるため注意が必要です。
基本的には優先順位の高いものから使用します。
- アンヒバ座薬とダイアップ座薬の場合
けいれんを抑える効果が弱まらないように、まずダイアップ坐剤(けいれん予防のお薬)を入れます。
30分以上間隔をあけてから、アンヒバ坐剤 (熱を下げるお薬)を入れます。
- アンヒバ座薬とナウゼリン座薬の場合
吐き気止めの効果が弱まらないように、まずナウゼリン座薬(吐き気止めのお薬)を入れます。
30分以上間隔をあけてから、アンヒバ座薬(熱を下げるお薬)を入れます。
お薬を上手に飲ませるために
お薬を上手に飲めめるようになるためには、飲み方の工夫だけでなく精神的な面でのサポートも大切です。
以下のことに注意して子供と関わりましょう。
- お薬を上手に飲めたときは褒める
- お薬を使う理由をきちんと話す
褒めてもらうと子供は嬉しくなり、嫌がらずに飲むようになることがあります。
叱ってしまうと嫌な思い出となってしまい、お薬が嫌いになってしまうので気をつけましょう。
お薬を飲む理由を理解することで、きちんと飲めるようになることがあります。
お薬を使って症状が良くなったら「お薬を使ったから良くなったよ」と伝えることも効果的です。
まとめ
子供の風邪薬の飲ませ方は、形状によって異なります。
- 子供に合わせた飲み方を選択しよう
- 食べ物との組み合わせに注意しよう
- 精神的面もサポートしよう
子供にあった飲み方の工夫を見つけていきましょう!
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